Variable NDXII Filter [82mm]
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詳細
Variable NDX II(82mm)は、動画・静止画の露出コントロールを素早く行うための可変NDフィルターです。減光量を連続可変で調整できるため、シャッタースピードや絞り値を維持したまま、光量の多い環境でも適正露出を確保します。大口径82mm径により、フルサイズの広角〜中望遠ズームや大口径単焦点に装着してもケラレを最小限に抑えやすい設計です。
設計の要点(可変NDの仕組み)
可変NDは、偏光特性をもつ光学素子を二重構成にし、相互の角度関係を変えることで透過光量を連続的に減少させます。Variable NDX IIは、薄枠化と多層コーティングにより、反射・フレアの抑制と操作性の向上を図っています。外周ローレットによる回転リングは指掛かりが良く、撮影中でも微妙な調整がしやすいです。
減光域と画質の考え方
減光域は実用上、約1.5〜9段相当(目安:ND3〜ND450)の可変幅をカバーします。これにより、日中屋外で絞りを開けて被写界深度を浅くしたい場合や、動画でシャッタースピードをフレームレートの180度則付近に固定したい場合でも、露出を保ちつつ意図した表現が可能です。色再現はニュートラル志向で、極端な最大減光付近を除けば色かぶりは少なく、ログ撮影やピクチャープロファイル運用にも馴染みやすい傾向です。
物理仕様と操作性
薄枠スリム設計で、広角側でも周辺の蹴られを抑制しやすく、前面にねじ切りを備えるためレンズキャップや別フィルターの併用も可能です。回転範囲には端点のハードストップ(機械的停止)が設けられており、行き過ぎによるクロス(X)パターン発生ゾーンへの踏み込みを抑えます。リングの抵抗は適度で、三脚上の繊細な調整にも向いています。
実運用でのメリット(動画・静止画)
動画:屋外シーンでフリッカーを避けつつ、フレームレートに対して適正なシャッタースピードを維持。カット間の露出一致やパン時の輝度変動抑制に寄与します。
静止画:滝や川のスロー表現、街中の人物消し(長秒露光)などで必要な減光を素早く追い込めます。可変式なので、固定NDの付け替えが不要になり、機動性が高まります。
注意点とベストプラクティス
最大減光付近のXパターン:可変NDの構造上、極端な最大側ではX状のムラが出やすくなります。画面で確認しながら、Xが出る直前までを実用上の上限とするのが基本です。
広角端でのケラレ:超広角レンズでは画面周辺が暗くなる可能性があります。必要に応じて少しズーム側に寄せるか、フード形状・スタック枚数を見直します。
偏光影響:反射除去や空の濃度変化など、PL的な効果が副次的に現れる場合があります。空を入れたパンでは濃度ムラが見えやすいので、構図や減光量を調整します。
ホワイトバランス:最大側に寄るほど色味の変化が起きやすいので、マニュアルWBまたはグレーカードでの基準取りがおすすめです。
推奨シーンとレンズの組み合わせ
シネマ系ミラーレス+標準ズーム(24–70mm):日中のポートレートやPVで開放付近を維持しながら露出合わせ。
ドキュメンタリー撮影:一日の光量変化にワンオペで追従。録音や被写体対応に集中できます。
長秒露光スチル:NDを微調整し、騒がしい現場での人流を消す、雲や水の動きを表現するなど、確実に露出を決めたいシーン。
※濃度をMAXに近づけた時に映像にX状のムラを生じることがあります。
使用するレンズの焦点距離が短いほどこの現象は起こりやすくなります。
内容物
本体 x1
レバー x1