PAスピーカーセット [EON712x2 + スタンドx2]

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⚫︎セット概要(JBL EON712 ×2 + スピーカースタンド ×2)

このセットは、12インチのパワードPAスピーカーを左右2本で運用し、スタンドで適正な高さに上げて会場へ均一に音を届ける構成です。アンプ内蔵のため外部パワーアンプは不要です。左右2本があることで、ステレオ運用はもちろん、会場の横幅がある現場で「カバー面を広げて、無理に1本へ負荷を集中させない」運用が現実的になります。結果として音の荒れ(歪み感・高域の刺さり・低域の飽和)が起きにくく、オペレーションも安定しやすいのがこのセットです。


⚫︎設計思想・仕組み(EON712:音・DSP・運用の“全部入り”設計)

「広く、破綻しにくく」届けるための指向と音響構成

EON712は12インチLF+コンプレッションドライバーHFの2Way構成ですが、狙いは単に音量を稼ぐことではなく、会場内での“聞こえ方のムラ”を減らして、どこにいても崩れにくい音を作る方向に寄っています。公表されている指向角(水平100°×垂直60°)は、一般的な小〜中規模会場で「横には広く、上下には必要以上にばらまかない」配り方がしやすい設定です。
実運用で効いてくるのは、これを床置きではなくスタンド運用で“耳の高さに合わせる”ことで、音の直進成分を客席へ通しやすくなる点です。床置きは前列だけが刺さりやすく、反射や足元の低域が濁りやすい傾向があるため、基本はスタンド運用が合理的です。

DSPが「音質調整」ではなく「現場課題の処理」に踏み込んでいる

EON712の強みは、内蔵DSPが単なるEQではなく、現場で頻出する問題に対して対応できる構造になっている点です。代表的には、フィードバック抑制(ハウリングの出やすい帯域を自動的に抑える)、ダッキング(マイク入力が入ったらBGMを自動で下げる考え方)、スピーカー遅延(複数台設置時に到達時間を揃える考え方)などが搭載されています。
ここで重要なのは「DSPは万能ではないが、成立までの時間を短縮しやすい」という点です。短時間で組み、一定品質で回し、事故を減らす。この方向に設計の重心が置かれています。

パススルー出力を“単なる送り”で終わらせない(Sub/Full Range/Customの思想)

背面のXLR出力(パススルー)は、追加スピーカーやサブウーファーへ信号を送るための要ですが、ここが単なる固定スルーではなく、用途に応じて考え方(フルレンジ送り/サブ送り/任意設定)を切り替えられる設計になっています。
トップ+サブの基本形では「トップから低域を抜いて余裕を作り、低域はサブへ任せる」のが定石ですが、この“分割”を外部クロスオーバー無しで成立させやすいのは実務的です。もっとも、会場や置き方で最適値は変わるため、過信せず「まずは破綻しない初期値→必要なら微調整」という順番で運用するのが安全です。


⚫︎実運用でのメリット(レンタル現場で効くポイント)

スタンド運用で「同じ音量でも聞こえる」状態を作りやすい

同じ音量でも、耳に届く直進音が増えると“聞こえ方”は大きく変わります。スタンドで適正な高さに上げ、ホーンの主軸を客席へ通すことで、明瞭度が上がり、無駄に音量を上げずに済む傾向があります。これは、企業イベント・セミナー・式典のように「言葉が最優先」の現場で特に効きます。
左右2本があると、1本で無理に奥まで飛ばす必要が減り、結果として余裕(ヘッドルーム)が確保され、音が荒れにくくなります。

小規模なら“ミキサー無し”でも成立させやすい

内蔵ミキサー(複数入力+Bluetooth系統)とダッキングの組み合わせは、スピーチ+BGM、簡易プレゼン、司会進行のあるイベントなどで強いです。オペレーターが常にフェーダーを触らなくても、一定の成立ラインへ持っていきやすいからです。
ただし、入力が増える・モニター系統が必要・配信卓へ分岐したいなどの要件が出た時点で外部ミキサーは合理的になります。EON712は「外部卓がなくても成立しやすいが、外部卓を足しても運用の自由度が落ちにくい」という位置づけです。

電源・搬入の現実に寄せたバランス

12インチ・アンプ内蔵としては、1人で運べる重量です。スタンド運用が前提になると、搬入点数は増えますが、現場のトラブル(聞こえない・ハウリング・前だけうるさい)を減らしやすいので、総合的には“時短”につながりやすい構成です。
電源については、ピーク時の消費や会場回路の癖が影響し得るため、延長やタップの選定(極端に細いケーブルや、巻いたままのドラム運用を避ける等)を含めて、電源系は最初から安全側に倒すのがレンタル運用として堅実です。


⚫︎注意点

Bluetoothは便利ですが「本番の主系統」に置くと不確定要素が増えます

BluetoothはBGMや転換曲には便利ですが、電波環境(人混み、会場のWi-Fi、遮蔽物)で不安定になる可能性があります。実運用では、Bluetoothは「BGM用途に限定」「重要ソースは有線」「ペアリング手順を事前に固定」という切り分けが安全です。
この“切り分け運用”ができるかどうかで、現場の安定度が変わります。

フィードバック抑制は“保険”であって、マイク配置の工夫も必要です

フィードバック抑制があっても、マイクとスピーカーの位置関係が悪いと簡単に破綻します。基本は「マイクをスピーカーより前に出さない」「スピーカーの前面へマイクを向けない」「必要な音量を無理に稼がない(ゲイン構造を整える)」です。
DSPは最後の安全装置として扱い、配置とゲインで先に勝つ。これが現場での再現性が高い運用です。

スタンドは耐荷重より先に「転倒リスク」を管理してください

スタンドの耐荷重が十分でも、事故は別の要因で起きます。典型は、脚の開き不足、床の不陸、風、ケーブルの引っ掛け、高さを欲張ったことによるモーメント増大です。
このスタンドは、脚の開脚幅によって高さレンジが変わる仕様(広く開くとより高く上げられる設計)なので、狭い条件で“脚をすぼめたまま高く上げる”運用は避け、必要なら高さを落とす判断が安全です。固定はロッキングピン+ノブの二段構えのため、運用上は「ピン刺し忘れ」と「ノブ締め忘れ」を手順で潰すことが最重要になります。


用途

このセットが最も力を発揮するのは、「短時間で設営し、一定品質で回し、言葉の明瞭度と安定運用を重視する」現場です。企業イベント(式典、セミナー、発表会)、学校行事、礼拝施設、簡易ライブ、イベントDJ(小〜中規模)などが典型です。
逆に、低域の量感を強く求めるダンス系イベントや、大人数の屋外で“トップ2本だけ”に期待しすぎると無理が出やすいです。その場合は、サブ追加や台数追加を前提にプランニングし、トップの負荷を減らす方が結果として音も安全も良くなります。

 

仕様
項目 内容
スピーカー JBL EON712 ×2
スピーカースタンド 三脚スピーカースタンド ×2
JBL EON712 仕様
基本
形式 2-Way パワード・フルレンジ
最大音圧レベル(公表) 127 dB SPL
指向角度(水平×垂直) 100° × 60°
ドライバー
LF 12インチ(305mm)
HF 1インチ(25mm)コンプレッションドライバー
クロスオーバー周波数(公表) 2 kHz
周波数特性(測定条件の違いが出やすいため併記)
周波数レンジ(-10 dB) 50 Hz – 20 kHz
周波数レスポンス(-3 dB) 60 Hz – 20 kHz
アンプ / 入出力
アンプ出力(公表) 1,300 W(ピーク)/ 650 W(連続表記あり)
入力チャンネル 3(複数入力+ワイヤレス系統を含む構成)
入力端子 XLR/標準フォーン対応コンボ入力 ×2
出力端子 XLR(Pass Thru / パススルー出力)
DSP / 機能(抜粋)
DSP系 フィードバック抑制、ダッキング、EQ、スピーカーディレイ等
Pass Thru出力の考え方 フルレンジ送り/サブ送り/任意設定など、用途に応じた設定が可能
Bluetooth(公表値。運用は環境依存)
Version 5.0
通信距離(公表) 見通しの良い状態で約20 m(環境で変動)
対応コーデック(公表) SBC
電源 / 寸法・重量
電源 AC100V 50/60Hz
消費電力(最大表記) 最大500 W
寸法(W×H×D) 382 × 669 × 324 mm(公表)
質量(公表値の表記差あり) 14.5 kg / 14.6 kg / 15 kg(測定・丸めの違いの可能性)
スピーカースタンド 仕様
タイプ 三脚タイプ(アルミ)
耐荷重(公表) 60 kg
ポール径 35 mm / 38 mm 兼用(向きを変えて先端径を切替)
高さ(開脚幅136cmのとき) 135 / 145 / 155 / 165 / 175 / 185 cm
高さ(開脚幅55cmのとき) 123 / 133 / 143 / 153 / 163 / 173 cm
重量(スタンド単体) 3.75 kg
収納サイズ(W×D×H) 110 × 14 × 14 cm
固定方法 ロッキングピン+ノブ
内容物

EON712[専用ソフトケース付] x2

ACケーブル x2

2芯→3芯変換 x2

専用スタンド x2

スタンド運搬バッグ x1

※XLRケーブルは付属しておりませんので、現場に合わせた長さのケーブルを
ご選択ください。

取扱説明書
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