VT-747SP

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特記事項

国内正規品

2026年2月に、国内代理店さんでメンテナンス済
 

在庫1台のみとなります。

廃盤製品ですので、
現状では、[自社便][ご来店]のみの受渡しとなります。

※名前が似ているVT-737SP(チャンネルストリップ)と混同しやすいですが、VT-747SPはコンプレッサー/イコライザーで別製品です。

詳細

製品概要

VT-747SPは、ステレオのライン信号を受けて、真空管回路のコンプレッサーとEQで“全体の質感”を整えるためのプロセッサーです。音を派手に塗り替えるというより、輪郭や芯を崩さずに、密度・まとまり・奥行きの出方を整える方向で力を発揮します。2ミックスやステム、マスターバスなど「一つの音として成立させたい」素材に触ると、この機材の持ち味が分かりやすく出ます。


設計思想・仕組み

“叩く”より“整える”方向に寄ったコンプレッション

VT-747SPのコンプレッションは、瞬間ピークだけを鋭く切り落として形を変えるというより、素材の揺れ方や呼吸をまとめて、全体の流れを整える方向に向きやすいです。うまく噛み合うと、各パートが同じ空気の中に並び、センターの芯が安定して、広がりが散らからずに残ります。音が前へ出るのに、硬さやうるささが増えにくい。そういう狙いを置きやすいタイプです。

EQは“精密作業”より“重心と陰影”に強い

このEQは、狙った一点を細く切り取るというより、重心を動かして景色を整える用途で扱いやすい傾向があります。少し触るだけで、明るさの出方や艶、空気感のまとまりが変わる。コンプで動きを整えてからEQで光の当て方を決める、という流れが組みやすいのが魅力です。結果として、後段で無理に押し上げる前に「気持ちいい状態」を作りやすくなります。

“SP”は、帯域の偏りで起きる揺れを抑えたい場面で効きやすい

バス処理で起きやすいのが、低域だけが引っ張って全体が揺れる、逆に高域が先に疲れて抜けが落ちる、といった帯域偏り由来の崩れです。SP仕様は、そうした偏りが原因で出る“まとまりの乱れ”を整え、全体の落ち着きを保ちやすくする方向の発想が入っています。細部の効き方は素材と設定に強く依存するため断定は避けますが、狙いとしては「全帯域を一律に押さえ込まない」方向と考えると整理しやすいです。


実運用でのメリット

2ミックスの“芯”を保ちながら密度を足しやすい

2ミックスは、どこかを触ると全体が動きます。VT-747SPは、芯を痩せさせずに密度を足していく狙いが立てやすく、少しずつ追い込む作業に向きます。音量感を無理に稼ぐというより、先に“まとまりの良さ”を作って、後段のリミッターや最終処理が過剰に働かなくて済む状態へ寄せる。そういう使い方が現実的です。

刺さりを削るより、硬さの出方を整えやすい

高域が痛いから下げる、という処理は速いですが、抜けまで一緒に落ちることがあります。VT-747SPは、コンプとEQを合わせて、硬さが出るタイミングや質感を整える方向に持っていける場面があります。結果として、音が遠くならずに落ち着く、という着地を狙いやすくなります。

ステレオ像が揺れにくい方向へまとめやすい

左右の動きがバラついて像が揺れると、全体が不安定に聴こえます。VT-747SPはステレオ処理を前提にした機材なので、中央の芯を保ちながら、広がりを“散らさずに残す”方向へ寄せやすいです。ボーカルやキックの存在感を消さずに整えたいときに、強みが見えやすいタイプです。


注意点・制約・癖

速いピークだけを狙う[リミコン]用途では別の得意分野があります

瞬間ピークを鋭く制御して音量を稼ぐ、アタックだけを作り替える、といった方向が主目的だと、得意分野の違いで回り道になることがあります。VT-747SPは“全体の流れ”を整える発想のほうが噛み合いやすいです。役割を間違えると「思ったほど変わらない」か「濃くしすぎて戻せない」のどちらかに寄りがちです。

ゲインステージで表情が変わります

真空管機は、入出力レベルの作り方で印象が変わります。適正レベルで整えるのか、少し押して密度を足すのか、後段が扱いやすいレベルへ揃えるのか。ここを曖昧にすると、効きが分かりにくくなります。判断のコツは、音量差を揃えてから、前後感・芯の太さ・帯域の落ち着きだけを見て決めることです。

発熱に注意

真空管機器として発熱があります。安定した状態での挙動を前提にしたほうが、再現性が上がりやすいのは一般的な傾向です。音の話というより、結果を揃えるための話として、本体上部下部の放熱口を塞がない等の対応が必要です。


向いている用途・ユーザー像

2ミックス/ステムで、派手に変えるより“品よく整えて上げたい”人

芯と空気感を同時に扱い、立体としてまとめたい人

低域の暴れや高域の刺さりで、バス処理が不安定になりがちな人

手数が増えすぎて判断が遅くなっている環境を、少ない工程で整理したい人

逆に、瞬間ピーク制御やアタックの極端な造形が主戦場なら、役割分担を組んだほうが結果が速いことが多いです。


他機材と組み合わせた際の考え方(一般論)

後段リミッターは「天井」、747は「床と壁」を作る

VT-747SPは、後段が苦手な“揺れ”や“帯域の偏り”を整え、リミッターが天井を作るだけで済む状態へ寄せると効果が見えやすいです。747で追い込みすぎると戻しづらくなるので、747で土台、後段で最終形、という順番のほうが安全です。

デジタルEQは精密、747は質感の決定

共振をピンポイントで取る、帯域を厳密に合わせ込む、といった精密作業はデジタルが速いことが多いです。VT-747SPは、最後の重心、艶、陰影、まとまりを決める用途で使うと気持ちよく着地しやすい。精密はデジタル、景色は747、という分け方が現実的です。

どこに挿すかでミックスの性格が変わります

ミックス中に常挿しすると判断が早くなる反面、ミックスの方向性が747の質感に引っ張られやすくなります。仕上げ段に回すと意図を保って整えやすい一方、ミックスの粗が見えやすいこともあります。制作フローに合わせて決めるのが現実的です。

仕様
項目 仕様
基本構成
回路構成 真空管(デュアル・トライオード)×3+高電圧のディスクリート Class A 回路
入出力・レベル
入力(方式/インピーダンス) バランス入力/Class A、20kΩ(ハイゲインSW ONで入力感度 +6dB)
最大入力レベル +36(バランス XLR)
最大出力レベル +30(バランス XLR/600Ω、DC結合、XLR:2番ホット)
出力レベル調整(トリム) -45 ~ +10
コンプレッサー(光学式)
方式 光学素子で音量を減衰させる方式(滑らかなかかり方が特徴)
メイクアップゲイン 0 ~ +10(ステレオ連動)
レシオ 1:1 ~ 20:1(可変)
スレッショルド -30 ~ +20(可変)
アタック 2 ms ~ 200 ms(可変)
リリース 100 ms ~ 5 s(可変)
サイドチェイン(かかり方を周波数で調整)
調整範囲 かかり方の補正:-15 ~ +15、対象周波数:70 Hz ~ 9 kHz
イコライザー(6バンド)
方式 ディスクリート Class A/パッシブ型のプログラムEQ
各バンド 1) 低域:±24/15 Hz
2) 中低域:±8/125 Hz
3) 中域:±4/500 Hz
4) 中高域:±4/2 kHz
5) 高域:±10/5 kHz
6) 超高域:±20/32 kHz
メーター
VU/ゲインリダクション 0 VU = +4 dBu、ゲインリダクション表示:-20 まで
出力レベル表示 20セグメントLEDメーター×2(-27 ~ +30)
オーディオ特性
ノイズ(20 Hz~20 kHz、unweighted) -92 dBu
歪率(THD/IMD、@1 kHz) 0.5%
帯域(-3 dB) 1 Hz ~ 200 kHz
周波数特性 10 Hz ~ 40 kHz(±0.2 dB)
電源
電源部 内蔵トロイダルトランス電源/100~240 V、50/60 Hz 切替、最大60 W(別体スチールシャーシ)
寸法・重量
外形寸法(W×D×H) 19 × 12 × 3.5 in(482 × 305 × 89 mm)
重量 22 lb(10 kg)
内容物

ACケーブル x1

3芯→2芯 変換 x1

取扱説明書[メーカーサイト][英語]
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